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税理士コラム
消費税率上昇と一杯のラーメンの関係
こんにちは、福田税理士事務所の福田です
私の住む富山市は、おいしいラーメン屋さんがたくさんありまして、県外の方も、わざわざ富山まで足を運んで来られるということも聞いたことがあります
先日、昼食にラーメンを食べながら、ふと、消費税率が上昇したら、どうなるのかなあと、考えてみました
【モデルケースについて考えてみる】
次のモデルケースで、考えてみます。
お客さん一人当たりの売上 | 800円 |
原価率 | 40% |
利益率 | 60% |
1杯の利益額 | 480円 |
月平均のお客さんの数 | 1,250人 |
月平均の売上高 | 1,000,000円 |
【消費税が現行の5%から10%に上昇した場合】
私がよく行くラーメン屋さんのメニューには、"価格は全て税込"と記載されています。
消費税が上昇した場合において、増税分をお客様から徴収する場合には、メニューに書いてある金額を上げる必要があります。
つまり、値上げすることになります。
仮に、値上げしなかった場合にはどうなるのでしょうか?
【値上げしなかった場合】
上記のモデルケースを参考にして、消費税増税前の損益計算を考えてみると、以下のようになります。(家賃、人件費などの固定経費は割愛させて頂きます。)
項目 | 金額 | 割合 |
---|---|---|
売上高 | 1,000,000円 | 100% |
売上原価 | 400,000円 | 40% |
粗利益 | 600,000円 | 60% |
消費税増税後において値上げをしなかった場合には、原則として、消費税増税によりラーメン1杯の粗利益480円のうち、約39円が、消費税の納税となり、粗利益が減少します。(簡易課税制度選択の場合や、所得税・住民税の影響については、割愛させて頂きます)
【111人多く集客して以前と同じ利益が確保】
1ヵ月の粗利益600,000円を、消費税増税後も獲得するためには、以下の通りとなります。
1人当たり粗利益 | 1ヵ月のお客さん | 粗利益 |
---|---|---|
480円 | 1,250人 | 600,000円 |
441円 | 1,361人 | 600,201円 |
つまり、消費税増税を価格に転化しなかった場合には、以前より111人多く集客して、ようやく以前と同じ数字が維持できることになります。
【個人的な感想】
今まで800円のラーメンが、840円になったら、"うーん、お財布に痛いなあ~"と、ラーメンを食べながら感じていました。
でも、"値上げできなかったら、お店が痛いんだろうなあ~"とも感じました。
【いろいろと感じること】
今までは超拡大路線を営んできたある社長から、"消費税が増税になれば、今度こそ縮小路線に転換せざるを得ないと思っている"と言われました。
縮小路線ということなので、雇用の問題も出てくることになるかと思います。
うーん、という感じです。
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